塩分を摂り過ぎないコツ

こんにちは、栄養管理室スタッフです。
いつも読んでいただきありがとうございます。

20181024

~食事療法シリーズ 第5回目~

今回は「塩分を摂り過ぎないコツ」についてご紹介します。

※食事療法についてシリーズでご紹介しております。
過去の記事を読みたい方は下記のリンクをクリックして下さい。

寒くなってくると鍋料理やおでん、麺類などの温かいものが食べたくなりますね。
皆さんは鍋物の煮汁、おでんの煮汁、麺類の汁などは残していますか?
もしかしたら、だしが出ておいしいからと汁をすべて飲み干したりしていませんか?

おでんの場合は煮汁にも具材の塩分は多く溶けだしている為、煮汁は残すことをお勧めします。

また、練り製品や肉・魚の加工食品などは食べますか?
例えばおでんには練り製品を色々入れますよね?

練り製品や加工食品、乾麺にも塩分が含まれていることもご存知でしょうか?
塩分を気にされている方は、食品を購入する際には栄養成分表示の塩分量(もしくは塩分相当量と表示されています)を確認する習慣をつけましょう。

最近は始めから塩分が少なく調整されている商品も多数販売されていますので、用途に合わせて使い分けをすると良いでしょう。

※ 食塩とナトリウム(Na)の関係 ※

調理加工食品類にはナトリウム量(㎎)としか表示されていない食品があります。
食品によってナトリウム(g)と表示されている商品もありますが、
ナトリウム(g)=(イコール)塩分量(g)ではありません。

食塩はナトリウムと塩素からできているため、下記の計算式で求めることができます。
ナトリウムからの換算方法:
ナトリウム量(㎎)×2.54÷1000=食塩相当量(g)
⇒簡単な覚え方として、ナトリウム400㎎≒食塩1g でも良いです。

★栄養指導で患者様から聞かれるよくある質問例★

Q.塩分を摂り過ぎるとどうしてよくないの?

A.塩分を摂り過ぎることにより血圧が高くなることがあります。
心疾患、脳血管疾患、腎疾患などの病気とも深いかかわりを持っていて血圧の管理はそれらの疾患の発症予防や治療にとってとても重要と言われます。
血圧が高い人、血圧が気になる方は塩分を1日6g未満に抑えましょう。

Q.どうやって塩分の摂取を減らしたらよいの?

A.まずは、日常的に漬物やみそ汁、スープなどの汁物を食べる習慣がある場合は、回数と量を減らすことが減塩に繋がります。回数は1日1回が良いと思います。
みそ汁の具材は何を入れていますか?豆腐・油揚げ・わかめ・長葱等…が定番でしょうか?
汁物を飲む場合は、具材の選択に一工夫をしてみましょう。

例えば、野菜の具をたっぷり入れることで血圧を下げる効果のある「カリウム」が取れます。
野菜を食べる事で食物繊維(血糖値を上げにくい効果)も摂ることが出来ますので、一石二鳥ですね。
汁物はなるべく野菜の具材で具沢山にして盛り付け、汁は少なめに入れましょう。
いわゆる「食べるみそ汁」がお勧めです。

それ以外に、漬物、佃煮、練り製品や加工食品を減らしましょう。
食べる場合は、そればかり食べずに野菜と一緒に組合わせて食べるようにしましょう。

(例)ほうれん草にハム(ウインナーでも可)をプラスしてソテーにする
⇒味付けをしなくてもハム(ウインナー)の塩分で薄味の良い味加減になります

外食も塩分が多い食事です。
食品や外食メニュー表の栄養成分表示を確認する習慣をつけるのも良いですね。

Q.市販の顆粒だしはどうなの?使ってもよいの?

A.市販の顆粒だしには「塩分が含まれるもの」、「含まれているが少量(減塩商品)」、「塩分不使用」などがあります。
意外と塩分量は多いため、なるべく塩分が少ない物を選ぶと良いでしょう。
※かつお節、昆布、しいたけ、煮干しなどを利用すると旨味で塩分を減らせます

★ポイント★

せっかくだしを注意して選んでも調味料として醤油や砂糖を多く使っては味付けが濃くなってしまいます。味付けの砂糖の量を減らすと醤油の量も減るので、薄味になります。
また、おひたしなどに削り節や香辛料、香味野菜等を混ぜて作るのも醤油の量を減らす工夫です。
ちょっとした工夫を継続することが大切です。

★当院のメニューのご紹介★

20181024

キャベツの辛子マヨネーズ和え(1人前)
キャベツ40g、しめじ10g、ちくわ10g 調味料:醤油1g、粉辛子0.1g、マヨネーズ4g

(1人前の栄養成分値)
エネルギー:55㎉
たんぱく質:2.6g
脂質   :3.3g
炭水化物 :3.7g
食塩相当量:0.4g

【作り方】
①野菜を食べやすい大きさにカットして茹でます
②竹輪はカットしてさっと湯通しします
③ゆでた野菜に調味料を混ぜます
※お好みで人参などを加えると彩りがよくなります
③は食べる直前に混ぜるのがポイントです。薄味でも辛子の風味で食べやすくなります。

興味のある方はぜひお試しください。

次回は『お正月の食事について。お餅はどのくらい食べていいの?』をご紹介します。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。