スタッフブログ 2019/02/08

こんにちは。臨床工学室のスタッフです。

皆さんは、血漿交換療法という治療をご存知でしょうか?
初めて聞いたという方も多いかと思います。
今回は、その治療の紹介と我々、臨床工学技士の関わりについてお話ししようと思います。

とその前に、血漿という言葉ですが…

○血液と血漿について

血液は、赤血球や白血球などの血球成分と、それ以外の血漿成分からなっています。
血漿成分には、アルブミン、グロブリン、凝固因子など様々な蛋白が含まれています。
血漿交換療法を行う方はこの血漿中に、病気の原因となる物質(以下、病因物質と呼びます)が含まれています。

○血漿交換とは?

血液中の血漿だけを交換するので血漿交換と呼ばれます。

病因物質を除去するためには、体外に取り出した血液を血漿分離器で血球成分と血漿成分に分離した後、患者さんの血漿を廃棄し、その分を健常な方の血漿で置き換える治療のことを言います。
血漿交換を行うことで、血漿成分に含まれる病因物質を除去することができます。
適応としては、肝臓が機能しなくなったときなど、薬物治療のみでは十分な治療効果が期待できず、血漿交換を行うことにより病状の改善が期待できる場合に適応となります。

つまり、病因物質が血漿成分に含まれていると考えられ、それを血漿交換により除去できると考えられる様々な疾患が対象となります。

○治療方法について

血漿交換を行うには体内の血液を体外に取り出す必要があります。

一般的には頸部や大腿部の太い静脈にカテーテルを挿入し、そこから血液を引いて(脱血)そして戻す(返血)必要があります。
血漿交換を行う際には患者さんはベッドに横になって頂き、約2、3時間かけて1回の血漿交換を行います。
但し、1回の血漿交換で処理される血漿量はおよそ3Lであり、患者さんの血液がすべて置き換わる訳ではありません。
このため、一連の治療として数回繰り返し行う必要があります。

血漿交換の回数については病気の種類や患者さん個人によって異なり、実際、血漿交換の効果を評価しながら決定することとなります。

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  • ①血液浄化装置
    血液ポンプで血液を血漿分離器に送り、新しい血漿と廃棄する血漿の量の調整や圧力等の管理を行っている機器です。
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  • ②血液ポンプ
    回転することで1分間に80~150ml程の血液を循環させます。
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  • ③血漿分離器
    血液中の血球と血漿を分ける膜です。
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  • ④新鮮凍結血漿
    体内に入る新しい血漿です。
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  • ⑤病因物質が含まれている血漿
    体外に出された廃棄する血漿です。

我々、臨床工学技士は、医師の指示の下、看護師と協力し血漿交換の開始と終了のときに装置の操作を行い、治療の際にも患者様が安全に血漿交換を受けられるように、装置の監視を行っています。

今回は、血漿交換療法とは?ということで、簡単ではありますが臨床工学技士が携わっている仕事の内容を紹介させていただきました。
今後も少しずつ仕事内容について紹介していこうと思っています。

スタッフブログ 2019/01/31

こんにちは、看護部スタッフです。

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皆さん「りんご病」という病気はご存知でしょうか。
今年インフルエンザの流行の陰で、急増している疾患です。
「聞いたことはあるけどよく知らない」という方、「子どもがかかる病気だから、関係ない」と思っている方も多いのではないでしょうか。

りんご病とは?

りんご病は、伝染性紅斑とも呼ばれ、生後半年〜5歳頃までの子どもが主にかかると言われています。
症状としては、風邪やインフルエンザのように発熱・だるさなどの症状が出現後、両頬が赤くなります。
その赤みがまるでりんごのように見えることから、「りんご病」と言われています。

症状は1週間程度で治り、健康な方の場合それほど強い症状は出ないと言われています。
また、生涯のうち1度かかれば抗体ができ再度かかることはないとされています。

しかし、原因菌であるヒトパルボウイルスB19は先天的に貧血傾向にある方、もしくは妊婦が感染すると強い貧血症状(息切れ、動悸等)が出現し、最悪の場合死産や流産を引き起こす可能性があり、注意が必要です。
特に妊娠初期の妊婦の場合には、約20%が胎盤感染し10%が死産、流産に繋がると言われているため、風邪症状が見られるひとにはなるべく近づかない等と配慮が大切です。

治療・予防法は?

りんご病にかかった場合、りんご病に対する根本的な治療、薬は今のところなく、症状に対する対症療法のみとなっています。
先述したように子どもが主にかかる病気とさせていますが、大人がかかった場合子どもに比べて頭痛や関節痛の症状が重く出る場合が多くあります。

りんご病は咳やくしゃみ等による飛沫感染や接触感染によりうつり、4〜6年に1度大流行すると言われています。
予防するためには、こまめな手洗いうがい、マスクの着用が重要となります。

正しい手洗いの仕方については以前書いたブログで紹介しているので、分からない方はそちらも読んでみて下さい!

2018.4.29 「手洗いで感染予防」

このように、子どもだけの病気と思われがちですが、大人もうつる可能性のある病気です。
私たちスタッフの中にも子どもを持つスタッフも多くいるため、感染を広げないよう予防に努めていきたいと思っています。
皆さんも上記をしっかりと行い、感染予防に努めましょう。

また、罹患した場合は早めの受診をお勧めします。

スタッフブログ 2019/01/30

こんにちは、総務課の山内です。

新年を迎え、早1か月が経とうとしていますね。
皆さんは順調な滑り出しを踏み出されているでしょうか?

すっかり天候の落ち着いた週明けではありますが、先週末はこの仙台でも「雪」に見舞われましたね。。

毎週土曜、当院では周辺の掃除を実施していましたが、先日は掃除を返上して、男性総出で「除雪」を敢行しました。

これから午前の診療に向けた方々のスリップ渋滞を避けるため、腰を入れてしっかり取り除きます。

若干の上りになっている当院の駐車場入り口は車にとっては大敵です!

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そして正面玄関。。
ここのロータリーも同様にのぼりとなっているのでおんなじです。
踏み固められる前にどんどん避けましょう。

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ちなみにここを担当しているのは当院の院長!

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雪国ではお馴染みの「スノーダンプ」、扱いの慣れない雰囲気の院長でしたが、あっという間に腰の入った姿に変わっていきました。

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更に、お停め頂く駐車場も分かりやすくこんな感じに。

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日当たりが良い当院、そのままでも昼には消えるのでしょうが、気温の低い朝のうちに通院されてくる患者さまのためには大事な作業でした。

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たまには雪に囲まれた病院の姿も良いかなあ~、と思える一コマでした。

スタッフブログ 2019/01/28

こんにちは、栄養管理室スタッフです。
2019年、本年もよろしくお願いいたします。

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~食事療法シリーズ 第7回目~

今回は「血圧と食事について」をご紹介します。

※食事療法についてシリーズでご紹介しております。
過去の記事を読みたい方は下記のリンクをクリックして下さい。

皆さん、血圧は気にされていますか?
普段から気を付けているという方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は『血圧と食事の関係』についてお話をしてみたいと思います。

①高血圧って何?

安静状態での血圧が 慢性的に正常値よりも高い状態 を言います。
高血圧になると血管に負担がかかるため血管の内壁が傷ついたり、柔軟性がなくなって硬くなったりして動脈硬化を起こしやすくなります。

②放置するとどうなるの?

動脈硬化を促進し、脳疾患、心疾患、腎疾患など様々な病気につながる可能性があります。ご心配な方はかかりつけの医師に相談してみましょう。

③治療法は?

日常生活の改善、運動療法、食事療法、薬物療法があります。
運動療法、薬物療法に関しては、個人差がありますので、現在通院されている方は主治医へ相談してみましょう。

④どんな運動をするとよいの?

肥満がある場合はなるべく標準体重に近づくように運動を行いましょう。
継続的な運動の効果により血圧も改善されやすくなります。

そこで、私たちは自分のペースで毎日続ける事ができる『ウオーキング』や『散歩』をおすすめします。
なかなか時間が取れないな。ウオーキングや散歩は難しいな。と言う方は
たとえば・・・

  • 近所への買い物はなるべく徒歩で移動してみる。
  • 車で買い物に行く場合は、駐車場は敷地内の遠くの方に車を止めて店まで歩く。
  • 買い物の時は店内を意識して歩く。
  • テレビを見ながらストレッチをしたり、空いた時間にラジオ体操を行ってみる。

などはいかがでしょうか?

★体重を落とそうと考えている方は、月に 1㎏減まで を目安としましょう。
普段から多く食べている方は食事量の見直しが必要ですが、極端に食事量を減らし過ぎて体重を落とすのは、リバウンドにつながるのでお勧めできません。

⇒一人分の食事の目安量については
『第2回目の バランスよく食べるコツ』をご参照ください。

⑤食事療法はどんなことをしたらよいの?

(1)摂取エネルギーは?
標準体重を維持する量を目安にしましょう。
標準体重×25~30キロカロリー/日が目安です。
ご自身の身長・体重から肥満度、標準体重、適正エネルギーが求められます。

⇒計算方法については、
『第3回目の 1日に必要な適正エネルギーの計算方法』をご参照ください。

(2)食塩のとり過ぎがないか食生活の見直しが必要です。
日常的に塩分を摂りすぎることにより血圧が高くなります。

調味料(醤油・塩)以外にも、みそ汁などの汁物、お鍋料理、漬物類、肉・魚の加工食品類(ハム、ウインナー、ベーコン、さつま揚げ、笹かま、かまぼこ等)、チーズ、お惣菜など、ほとんどの食品には塩分が含まれています。
特にこれらをよく食べている。という方は、食べる分量を見直しましょう。

⇒塩分の摂取量を減らしたいと思う方は
『第5回目の 塩分を摂り過ぎないコツ』をご参照ください。

(3)積極的にカリウム、マグネシウム、カルシウムの摂取を行いましょう。
食事のバランスが大切です。
カリウムが多く含まれるもの・・・代表的なものは野菜です。

※果物にもカリウムは多く含まれますが、果物には糖分が多く含まれており食べ過ぎるとカロリーオーバーや血糖値の上昇につながる可能性がありますのでご注意ください。適量なら摂取をお勧めします。

⇒野菜の効果・1日の必要量については
『第1回目の 血糖値を上げにくい食べ方について』をご参照ください。
⇒果物の適正量については
『第4回目の 果物の適正量について』をご参照ください。

なんでもバランスは大切です。
最近の情報番組ではいろいろな健康情報を紹介していますね。皆さんも一度はご覧になったことがあるかもしれません。
例えば、『これを食べたら○○が良くなる、○○が治る』という食材も色々紹介されていますが、それらの食品・効能がすべての人に対して当てはまる訳ではありません。

★やってみよう。と試す場合の注意点★
病院へ通院されている方は主治医や病院スタッフへ一度ご相談ください。
病院へ通院されていない方はやり過ぎ(食べ過ぎ)にはご注意ください。
何事もほどほどが肝心です。

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
次回もお楽しみに。

スタッフブログ 2019/01/22

こんにちは、検査科スタッフです。

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ここ数年、麻疹(はしか)にかかる人が増えています。

麻疹とは、麻疹ウイルスの感染によっておこる急性の感染症です。
麻疹にかかると約10日後に発熱・咳・鼻水といった風邪のような症状が出て、2~3日熱が続いた後39℃以上の高熱と発疹(ぶつぶつ)が出現します。
肺炎や中耳炎、まれではありますが脳炎を発症する場合もあります。

麻疹は感染力が非常に強く、空気感染・飛沫感染・接触感染でヒトからヒトへ感染します。
麻疹は、手洗いやマスクだけでは予防しきれないこともありますので、予防接種を受けていない方は事前に予防接種を受けておくことをお勧めします。

また、寒さで風邪を引きやすいこの季節、インフルエンザも流行り始めています。
インフルエンザも事前に予防接種を受けていない方は予防接種を受けることをお勧めします。

体調がおかしいな?と思ったら医療機関へ受診されることをお勧めします。